欲界
よくかい異読 よっかい
名詞
標準
desire realm
文例 · 用例
……わたくしはもう欲界の愛の心で、あなた様をお穢し申し度くありません。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
欲界の諸天は氣を泄らして樂となすといふ語が佛書にあるが、天部にも及ばぬ人間だの畜生だのは、氣と血とを併せ泄らして樂とするから堪らない。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
東 子は三界の首枷西 これにこりよ道西坊 欲界より色界無色界に至りても、親子は恩深ければ、枷鎖相纏はりて脱せずといへるは東のなり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
しかし拿破崙の名聞心が甚だしく常人に超越している為めに、その自伝が名聞心を研究する材料になりにくいと同じ事で、性欲界の豪傑 Casanova の書いたものも、性欲を研究する材料にはなりにくい。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
さて教により果を得て人間以上になるのを、下位から數へて六段階がまだ欲界、其上の十八段階位が色界、其上の四階位が無色界、合せて二十八天界は、苦惱は無く歡樂はあれども、まだ生死を免れない階級で、無色界の上の四階位は種民天といふ、種民天になれば生死三災の及ぶ能はざるところである。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫
「欲界の神々は気を漏らして楽しみとする」という語が仏書にあるが、天上の神々にも及ばない人間や畜生は、気と血とを合わせ漏らして楽しみとするから堪らない。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
貪欲界の雲は凝りて歩々に厚く護り、離恨天の雨は随所|直に灑ぐ、一飛一躍出でては人の肉を啖ひ、半生半死|入りては我と膓を劈く。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
鼻の穴を洗い清めて、よくかいでみろよ」「はてね。
— 京人形大尽 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
仏教では、我々が住む世界を欲界、色界、無色界の三界に分ける。
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修行者は欲界の煩悩から解放されることを目指す。
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この世の快楽は欲界に属し、永続しないと説かれている。
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