温厚
おんこう
形容動詞名詞頻度ランク #27807 · 青空 368 例
標準
gentle
文例 · 用例
蕪村は極めて温厚篤実の人であった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
」 性温厚の浦島も、そんなにまでひどく罵倒されては、このまま引下るわけにも行かなくなつた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
前者は線の細い、頭の冴えた、幾らか神經質ではあるが、靜かな、温厚な、優しみのある紳士型、後者は線の太い、鋭い恐ろしい凝視力を持つ、進撃的な、意志的な、力強い鬪士型、そこに想像される二人の氣質の相違は必然に文章の相違となつて現れてゐる。
— 南部修太郎 『氣質と文章』 青空文庫
それはとにかく、この老人はこの煙管と灰吹のおかげで、ついぞ家族を殴打したこともなく、また他の器物を打毀すこともなく温厚篤実な有徳の紳士として生涯を終ったようである。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
君兪は最初は気位の高いところから、町人の腹ッぷくれなんぞ何だという位のことで贋物を真顔で視せたのであるが、元来が人の悪い人でも何でもなく温厚の人なので、欺いたようになったまま済ませて置くことは出来ぬと思った。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
第三号は第一号のように意地の悪い顔であったがこの第四号は第二号のように温厚らしくできた。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
それは温厚篤実をもって聞こえた人で世間ではだれ一人非難するもののないほどまじめな親切な老人であって、そうして朝晩に一度ずつ神棚の前に礼拝し、はるかに皇城の空を伏しおがまないと気の済まない人であった。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
温厚しい性質だから会社でも受が可かった。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫