弁口
べんこう
名詞
標準
speech
文例 · 用例
「この女めも、弁口、取りなし、下の者には十二分の出来者。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
才は働くし、弁口もあるし、附いていれば、まさかのめって死ぬようなこともあるまいけれど、何だか不安でならなかった。
— 徳田秋声 『新世帯』 青空文庫
」「ですがね、」とチチコフは、いつが果しとも知れない、その凄まじい弁口の勢いに辟易しながら、とうとう口を入れた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
けれども、この賃仕事は弁口のうまく立たない二人の女にとって何か恐ろしい仕事であった。
— 宮本百合子 『小祝の一家』 青空文庫
が、ここで、そなたが、普留那の弁口を揮うて、西の米をどしどし売らせたなら、米価は、一どきに低落し、長崎屋方は、総くずれになるは必定だ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
どうせ、こんな手合を弁口で屈伏させる手際はなし、させた所で、いつ迄御交際を願ふのは、此方で御免だ。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
どうせ、こんな手合を弁口で屈伏させる手際はなし、させたところでいつまでご交際を願うのは、こっちでご免だ。
— 夏目漱石 『坊っちゃん』 青空文庫
――敬太郎はこんな話を聞くたびにへえーと云って、信じられ得ない意味の微笑を洩らすにかかわらず、やっぱり相当の興味と緊張とをもって森本の弁口を迎えるのが例であった。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
作例 · 標準
あの営業マンは弁口が爽やかで愛想も良く、初対面の顧客の懐に入るのが非常に上手い。
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彼は弁口巧みに投資話を持ちかけてきたが、どこか胡散臭いものを感じてきっぱりと断った。
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若い頃の彼は弁口が立つほうではなかったが、経験を積むにつれて説得力のある話し方を身につけた。
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