往き返り
ゆきかえり
名詞
標準
round trip
文例 · 用例
これは友達をこわがらせる為めに、造り事を言ったのであるが、その話を聞いてからは、便所の往き返りに、とかく四畳半が気になってならないのである。
— 森鴎外 『心中』 青空文庫
自分の想像どおりにだれもいない、自分は往き返りにこの邸は見るが、人の住んでいる所とは思われなかったのだからと思って惟光が足を返そうとする時に、月が明るくさし出したので、もう一度見ると、格子を二間ほど上げて、そこの御簾は人ありげに動いていた。
— 蓬生 『源氏物語』 青空文庫
」 おくみは背中の涙の人をなだめながら、そこらを往き返りした。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
壁一重の軒下を流れる小堰の水に、蝦を掬ふ子供等の叫び、さては寺道を山や田に往き返りの男女の暢氣の濁聲が手にとる樣に聞える――智惠子は其聞苦しい訛にも耳慣れた。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
稽古も同時同刻に往き返りをする。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
往き返り八幡筋の鏡屋の鏡に帯を映す子なりし あああの頃は罪が無かつたと嘆息をさへ伴ふ少女の日の囘顧であらう。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
一里からもある通学距離を、出来るだけ時間をかけて楽しんで往き返りした。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
その往き返りを、電車にも乗らずに必ず徒歩でやるのです。
— 豊島与志雄 『香奠』 青空文庫
作例 · 標準
大阪までの往き返りで、一日が終わってしまった。
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長時間の往き返りで疲れて、ぐっすり眠った。
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毎日、職場まで一時間の往き返りをしている。
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