醜状
しゅうじょう
名詞
標準
disgraceful state of affairs
文例 · 用例
この時に至りて我は既に政界の醜状を悪くむの念漸く専らにして、利剣を把つて義友と事を共にするの志よりも、静かに白雲を趁ふて千峰万峰を攀づるの談興に耽るの思望|大なりければ、義友を失ふの悲しみは胸に余りしかども、私かに我が去就を紛々たる政界の外に置かんとは定めぬ。
— 北村透谷 『三日幻境』 青空文庫
二十年あまりのあいだじゃまにされ、やっかいにされ、あらゆる醜状を世間にさらした生きがいなき不幸な母と思いつめると、ありし世の狂母の惨状やわが身の過去の悲痛やが、いちいち記憶から呼び起こされるのである。
— 伊藤左千夫 『告げ人』 青空文庫
この三年間に、どぶ水が溢れるような汚さと早さで日本の生れ変ろうとする社会を毒したあらゆる非民主的な政策と昭和電工事件その他の醜状の積み重りの上に乗って、彼は今日首相となりました。
— ――新日本文学会第四回大会最終日に―― 『討論に即しての感想』 青空文庫
日本の民衆が、永年の間逆宣伝によって現在でもどうやら恐ろしいもののように思いこまされている共産党をさけ、同時に従来の特権勢力の溜りである自由党もさけて、せめても、を心だのみに投票して政権を与えた日本社会党は、あのような醜状をさらして、どんなおとなしい人の心にも幻滅を与えた。
— ――大統領選挙の感想―― 『現代史の蝶つがい』 青空文庫
御存知なしとあらば、遠征軍の醜状いさゝかお洩し申さうか。
— 坂口安吾 『二流の人』 青空文庫
白い泡を吹いて、手足を殆んど力なげにじたばたさせて、併し懸命に※いてゐる伊豆の醜状に息を殺して見入り乍ら、麻油はふくよかな胸一杯にぴちぴちする緊張を覚え、春のやうに上気した軽快な満足を感じた。
— 坂口安吾 『小さな部屋』 青空文庫
三五 人を籠絡して陰に事を謀る者は、好し其事を成し得る共、慧眼より之を見れば、醜状著るしきぞ。
— 西郷隆盛 『遺訓』 青空文庫
政党政治は震災前後の時代より腐敗の醜状を世人の前に暴露するやうになり、文壇もこの時代より漸次に沈滞し腐敗して来た。
— 永井荷風 『来訪者』 青空文庫
作例 · 標準
事故で負った傷痕が醜状となって残り、彼は精神的にも深いダメージを受けている。
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法廷では、暴行によって生じた顔面の醜状が、慰謝料増額の大きな理由となった。
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手術後の経過は良好で、懸念されていた醜状もほとんど目立たなくなった。
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