恩人
おんじん
名詞頻度ランク #27044 · 青空 882 例
標準
benefactor
文例 · 用例
あなたは私の恩人ぢやないか。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
そりや、陸上からはるばるたづねて來た珍客ですもの、それにあなたは、私の恩人ですからね、お出迎へするのは當り前ですよ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
恩といへば、小さい時から、もう恩だらけで、いまでも、一日も忘れられない恩人が、十人以上もありますし、一々お名前を擧げて言ふのも、水くさくて、かへつて失禮でせうし、『大恩は語らず』といふ言葉のとほり、私は今では、あまり口に出して言ひたくないのです。
— 太宰治 『大恩は語らず』 青空文庫
花袋は、明治二十七年四月六日、太田玉茗(花袋夫人の兄)とともに、武州小金井の桜花を見て、急に幕末の儒者林梁の昔は言わず、田山花袋を以て多摩川開発の恩人とせずばなるまい。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
三十の年に恩人の無理じいに屈して、養子に行き、養子先の娘の半気違いに辛抱しきれず、ついに敬太郎という男の子を連れて飛びだしてしまい、その子は姉に預けて育ててもらう、それ以後は決して妻帯せず、純然たるひとり者で、とうとう六十余歳まで通して来たのが河田翁の一生である。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
蒼蠅ひかりめぐらかし、 練肥を捧げてその妻は、たゞ恩人ぞ導師ぞと、 おのが夫をば拝むなり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
この二人は自分の幼い心に翼を取りつけてくれた恩人であった。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
結句お前達は、わたしの恩人だ。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫