粛然
しゅくぜん
形容詞-たる
標準
silent
文例 · 用例
年若く面清き海軍の少尉候補生は、薄暮暗碧を湛えたる淵に臨みて粛然とせり。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
面の色は変えたれども、胸中無量の絶痛は、少しも挙動に露わさで、渠はなおよく静を保ち、おもむろにその筒服を払い、頭髪のややのびて、白き額に垂れたるを、左手にやおら掻上げつつ、卓の上に差置きたる帽を片手に取ると斉しく、粛然と身を起して、「諸君。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
」 と重々しく且つ沈んだ調子で、男は粛然としていった。
— 泉鏡花 『木精(三尺角拾遺)』 青空文庫
慢心や笑容を去つて、粛然たる気合になれば、悪いことは生ずべきで無い。
— 幸田露伴 『震は亨る』 青空文庫
空気は重く湿めり、空には風あれども地は粛然として声なく、たゞ渓流の音のかすかに聞ゆるばかり。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
僕は土蔵の石段に腰かけて例の如く茫然と庭の面を眺めて居ますと、夕日が斜に庭の木の間に射し込で、さなきだに静かな庭が、一増粛然して、凝然として、眺めて居ると少年心にも哀いような楽いような、所謂る春愁でしょう、そんな心持になりました。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
一座粛然たる中に二郎が声のみぞ響きたる。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
』 二人は連れだって中二階の前まで来たが、母屋では浪花節の二切りめで、大夫の声がするばかり、みんな耳を澄ましていると見えて粛然としている。
— 国木田独歩 『郊外』 青空文庫
作例 · 標準
堂内に入ると、その荘厳な雰囲気に一同、粛然として襟を正した。
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恩師の遺影を前にして、教え子たちは粛然とした面持ちで頭を下げた。
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満天の星空の下、大自然の神秘を前にして粛然たる思いに打たれた。
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標準
softly
作例 · 標準
読経の声が響く中、参列者は粛然としてその場を立ち去った。
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霧の中に消えていく影を、彼は粛然と見守っていた。
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厳粛な儀式は粛然たる静寂の中で執り行われた。
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