足先
あしさき
名詞
標準
part of the feet from the ankles to the tips of the toes
文例 · 用例
――この男は甞て心的活動の出発点に際し、純粋に自己自身の即ち魂の興味よりもヴァニティの方を一足先に出したのです。
— 中原中也 『小林秀雄小論』 青空文庫
風起る、駆け戻って朝飯を済まし、善作が後始末をしている間、一足先へ出立する、奥常念に向おうとて。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
村のものらもかれこれいうと聞いてるので、二人揃うてゆくも人前恥かしく、急いで村を通抜けようとの考えから、僕は一足先になって出掛ける。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
村の奴らに逢うのがいやだから、僕は一足先に出て銀杏の下で民さんを待っていたんでさア。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
その意味は、僕がだれより早く、一足先に登つて行つては、また砂の山をすべり落ち、いつも最初の同じ地位から進むことのできない人間だといふのである。
— 萩原朔太郎 『室生犀星君の人物について』 青空文庫
と、足先からかう百足にでも這はれてゐるやうな戰慄が總身に傳はつて來て、頭の中がぐらぐらしてくるやうな、厭な氣持に襲はれたのだつた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
ひしひしと迫つてくる夜寒さに、私はこごえるやうな足先の痛みを意識した。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
それから三吉さんがいろいろの知恵を貸してくれて、わたくしだけが一と足先へ帰って、初めて死骸を見つけたように騒ぎ出したんです」「それでみんな判った。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
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