茶褐色
ちゃかっしょく
名詞名詞-の形容詞
標準
dark reddish-brown
文例 · 用例
彼の肘の前にある灰皿の中の、喫ひ終つたばかりの喫殻から登る紫色の煙と、他の古い喫殻にそれが燃え移つて出る茶褐色の毒々しい煙とが、やゝもすれば彼の顔に打つ衝かつたが、そんなことには元来頓着ない彼であつた。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
コップに一杯の砂糖水をつくって、その上に小さな罎に入った茶褐色の薬液の一滴を垂らすと、それがぱっと拡がって水は乳色に変わった。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
茶褐色に変ったげんげやばらの花束や半分喰い欠いだ林檎もあった。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
首からぶらさげた三角のナフキンに、茶褐色の斑点をつけてミサコが云った。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
つつじはもうすっかり散ったあとであったが、ほんの少しばかりところどころに茶褐色に枯れちぢれた花弁のなごりがくっついていたことと、初夏の日ざしがボーイのまっ白な給仕服に照り輝き、それがなんとも言えないはかない空虚な絶望的なものの象徴のように感ぜられたことを思い出すのである。
— 寺田寅彦 『B教授の死』 青空文庫
それは、地震前には漆のように黒かった髪の毛が、急に胡麻塩になって、しかもその白髪であるべき部分は薄汚い茶褐色を帯びている事であった。
— 寺田寅彦 『雑記(2)』 青空文庫
呆気に取られて見る見る内に、下の方から縮みながら、ぶくぶくと太って行くのは生血をしたたかに吸込むせいで、濁った黒い滑らかな肌に茶褐色の縞をもった、疣胡瓜のような血を取る動物、こいつは蛭じゃよ。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
ところでその杉木立の中にポツネンと立っている南堂家の図書館というのは、五|間に四間ぐらいの二階建の鉄筋コンクリートに茶褐色のタイル張りで、上等のスレート屋根の下に緑色に塗った鉄のブラインドが並んでいる。
— 夢野久作 『けむりを吐かぬ煙突』 青空文庫
作例 · 標準
秋になると、山の木々は茶褐色に色づく。
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古い木製の家具は、使い込むほどに茶褐色の深い艶を増す。
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彼女の髪は、光の当たり方で茶褐色に見える。
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