流れ出す
ながれだす
動詞-五段-サ行動詞-自動詞
標準
to flow out
文例 · 用例
平たい石には今もその忠魂塔の鉄銹があるやうに、雨が降ればその銹は流れ出すやうにさへ思ふのだが、それはその後もずつと肉親を離れて東京にゐる、孤独な男の妙な幻想だけのものなのかも知れぬ。
— ――世の母びと達に捧ぐ―― 『一つの境涯』 青空文庫
この驚くべき征服慾は直径わずかに二、三ミリメートルくらいの細い茎を通じてどこまでもと空中に流れ出すのである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
何の関係もない色々の工場で製造された種々の物品がさまざまの道を通ってある家の紙屑籠で一度集合した後に、また他の家から来た屑と混合して製紙場の槽から流れ出すまでの径路に、どれほどの複雑な世相が纏綿していたか、こう一枚の浅草紙になってしまった今では再びそれをたどって見るようはなかった。
— 寺田寅彦 『浅草紙』 青空文庫
ここから流れ出すものがたくさんな樋に分流しそれにいろいろの井戸から出る水を混じて書物になり雑誌になって提供される。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
六 音の世界 ある日、街頭のマイクロフォンから流れ出すジャズの音を背後にして歩きながら、芭蕉翁を研究しているK君が「じっとしていて聞く音楽と、動きながら聞く音楽とがある。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
こんな実例から見ると、こうした種類の涙は異常な不快な緊張が持続した後にそれがようやく弛緩し始める際に流れ出すものらしい。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
三島神社の近くでだいぶゆすぶられたらしい小さなシナ料理店から強大な蓄音機演奏の音波の流れ出すのが聞こえた。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
こういう不思議な影響は先生の中のどういうところから流れ出すのであったか、それを分析しうるほどに先生を客観する事は問題であり、またしようとは思わない。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
作例 · 標準
蛇口をひねると、勢いよく水が流れ出した。
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感情が抑えきれず、彼女の目から涙が流れ出した。
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ダムが決壊し、大量の水が一気に下流へと流れ出した。
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