苦さ
にがさ
名詞
標準
bitterness
文例 · 用例
(呼嗚如斯談話を聞ける吾苦さは迚ても云いあらわすことができぬ)平賀元義の事を是から毎日かく。
— 伊藤左千夫 『根岸庵訪問の記』 青空文庫
自分は、それを堀木ごとき者に指摘せられ、屈辱に似た苦さを感ずると共に、淫売婦と遊ぶ事にも、にわかに興が覚めました。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
主人の面には甘さも苦さも無くなって、ただ正しい確乎とした真面目さばかりになった。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
ひよつくりこつくり顫へてゆく……ピアノに合せた足どりの、ふらふらと両手を振つて、あかしやの禿げた並木をくぐりぬけ、三角|形の街燈の鉄の支|柱によろけかかつて腰をつき、そそくさと、そそくさと、内隠から山葵色の罎を取り出し、こくこくと仰向いて、苦さうな口のあたりに持てゆく。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
その蕗の薹、一つ刺し、二つ刺し、竹の小串に三つ刺して、さて味噌つけて、火に焼きて、あな苦さよと一つ食べ、あなうまさよと二つ食べ、あないつくしと三つ食べて、さてさびしやと我ゐたり。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
その蕗の薹一つ刺し、二つ刺し、竹の小串に三つ刺して、さて味噌つけて、火に焼きて、あな苦さよと一つ食べ、あなうまさよと二つ食べ、あないつくしと三つ食べて、さてさびしやと我ゐたり。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫
味方らしい年上の方が、対向いになると、凄いようで、おのずから五体が緊る、が、ここが、ものの甘さと苦さで、甘い方が毒は順当。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
天の我に味方しないことを憤慨しても、我が天を如何に出来よう、しかし我が自らを守り変わること無ければ、天が我を孤立させ困苦させても、天もまた我を如何に出来よう。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
作例 · 標準
このコーヒーは苦さが特徴で、深い味わいが楽しめる。
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人生には喜びも苦さもあるが、それが経験となる。
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彼の言葉には、経験からくる苦さがにじみ出ていた。
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