帰臥
きが
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #17940 · 青空 9 例
標準
quitting one's job as a government official to return to live quietly in one's own native region
文例 · 用例
いくばくもなく官を退いた後は、故山、※略に帰臥し、人と交を絶って、ひたすら詩作に耽った。
— 中島敦 『山月記』 青空文庫
先生は葛岡に求婚の拒絶を受けましたけれども、恩愛の糸では決して葛岡が免れ得ないのを知って、釣師がわざと力の弱い竿で大魚を綾なし、引付けつ、伸しつ、遂には自分の手へ収めてしまう、それのように、かなり残忍な趣味さえ帯びた贅沢な感情のいきさつを実家へ帰臥してからの四ヵ月は味わっていたのではありますまいか。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
半蔵の学友、蜂谷香蔵、今こそあの同門の道づれも郷里中津川の旧廬に帰臥しているが、これも神祇局時代には権少史として師の仕事を助けたものである。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
同君は昨年丹後熊野郡長を辞してこの仙北の地に帰臥せられ、お好きの道とて郷里の故事を調査せられ、現に秋田県史蹟調査委員となって、最近には「雄勝城址考」の謄写版刷をも寄せられたほどの熱心なお方だ。
— 喜田貞吉 『春雪の出羽路の三日』 青空文庫
蒲生が、星巌の邸址を探り求めて新に亭翁の名古屋に帰臥するに臨んで日本橋の富商某氏の有となり、大正十二年九月の大火に燬かれた。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
湖山は国事に奔走した功によって維新の際太政官権弁事に任ぜられ記録編輯の事を掌ること僅に三個月ばかり、母の病めるを聞き官を辞して故郷|近江に帰臥したのである。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
こんな豪傑がすでに一世紀も前に出現しているなら、吾輩のような碌でなしはとうに御暇を頂戴して無何有郷に帰臥してもいいはずであった。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
せっかくな楠木どのの御苦諫も、みかどの容れ給うところとならず、逆鱗さえ蒙って、むなしく故山に御帰臥とやらを……。
— 筑紫帖 『私本太平記』 青空文庫
作例 · 標準
長年勤めた役所の職を辞し、故郷に帰臥して悠々自適の生活を送っている。
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彼は政治の世界を離れ、故郷で詩作にふけるべく帰臥した。
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現代ではあまり見られないが、昔は役人が帰臥して隠居生活を送ることは珍しくなかった。
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