経本
きょうほん
名詞
標準
sutra book
文例 · 用例
但し経本には本篇の小標題とその下の僅々二三行の解説のみより点載しては無い。
— 岡本かの子 『百喩経』 青空文庫
学問上からいえば、いろいろの議論もありますが、別段その意味においてはなんら異なることがありませんから、このたびは玄奘三蔵の訳した経本によって、お経の題号をお話ししてゆこうと存じます。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
机の上には折本の経本が二、三冊積まれて、その側には小さい硯箱が置いてあった。
— 筆屋の娘 『半七捕物帳』 青空文庫
いつもより早く解散した、私は経本を持ち出して、飲み直さずにはゐられなかつた、そして酔ひつぶれて、いつもの宿屋へころげこんだのである。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
また三世勝三郎の蓮生院が三年忌には経箱六個経本|入男女名取中、十三年忌には袈裟一領家元、天蓋一箇男女名取中の寄附があった。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
其為、後には寺の説経には伴奏を用ゐず、盲僧の説経には、唱門師としての立場から、祓除の祭文に当る経本を誦した。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
でも、昔のなごりで、宮・寺の法会、追善供養などを当てこんだ作物の出たのは、説経本来の意義が、印象して居た為である。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
国書刊行会本の「をぐりの判官」はやゝ遅れて居るらしいが、説経本と筋立ての変りのないものである。
— 折口信夫 『餓鬼阿弥蘇生譚』 青空文庫