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脇息

きょうそく
名詞
1
標準
armrest
文例 · 用例
脇息に凭れて、退屈そうな様子である。
山中貞雄 武蔵旅日記 青空文庫
脇息と言ふ態がある。
泉鏡太郎 銀鼎 青空文庫
漸く客を送り出してぐつたりと床の間の前の脇息に肘をもたせて居た松村は、電話だと云ふのでまた疲れたからだを玄関傍の電話室へ運んだ。
平出修 瘢痕 青空文庫
」六 旅費が少いから、旦那は脇息とある處を、兄哥に成つて、猫板に頬杖つくと、又嬉しいのは、摺上川を隔てた向う土手湯の原街道を、山の根について往來する人通りが、衣ものの色、姿容は、はつきりして、顏の朧氣な程度でよく見える。
泉鏡太郎 飯坂ゆき 青空文庫
で、金屏風の背後から謹んで座敷へ帰ったが、上段の室の客にはちと不釣合な形に、脇息を横倒しに枕して、ごろんとながくなると、瓶掛の火が、もみじを焚いたように赫と赤く、銀瓶の湯気が、すらすらと楊貴妃を霞ませる。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
近頃は作者|夥間も、ひとりぎめに偉くなって、割前の宴会の座敷でなく、我が家の大広間で、脇息と名づくる殿様道具の几に倚って、近う……などと、若い人たちを頤で麾く剽軽者さえあると聞く。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
むかし、八里半、僭称して十三里、一名、書生の羊羹、ともいった、ポテト……どうも脇息向の饌でない。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
まず、この辺までは無事ですけれども、その他、けば/\しい金蒔絵の衣桁だの、虫食いの脇息だの、これ等を部屋の常什物にして、大きなはい/\人形だの薬玉の飾りだの、二絃琴だの、時と気分によって戸棚から出し入れされて飾り付けられます。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
作例 · 標準
おばあさんは、座布団を敷いた座椅子に脇息を置いて、ゆっくりとテレビを見ていた。
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この古い座卓には、肘掛けとして脇息が付属していた。
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茶室の床の間には、客をもてなすための脇息が置かれていた。
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脇息(きょうそく)とは、脇に置いてもたれかかるための安楽用具。記紀では几(おしまずき)、奈良時代には挟軾(きょうしょく)と呼ばれた。正倉院に「紫檀木画挟軾」として伝わっているものが古形であり、使用法も身体の前面に置いてもたれかかるものだったが、平安時代以降は脇に置いて片肘をつくための天板光月型、上部に綿を敷き布を張ったものも生まれた。材質には木製の他、紫檀や竹製が使われた。また平板には長方形のものの他、湾曲した形もあった。女性用として引き出しが付いた箱形の「寄懸(よりかかり)」もあった。

出典: 脇息 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0