心遣い
こころづかい
名詞動詞-サ変頻度ランク #23641 · 青空 194 例
標準
consideration (for)
文例 · 用例
つまり観念的な理窟に義理立てしなかったから――今でもこういうものを作ったら便利だと思うんだが」 はじめ、かなり私への心遣いで話しかけているつもりでも、いつの間にか自分独りだけで古典思慕に入り込んだ独り言になっている。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
まさに嫁がんとする娘の、嬉しさと、恥らいと、心遣いと、恐怖と、涙と、笑とは、ただその深く差俯向いて、眉も目も、房々した前髪に隠れながら、ほとんど、顔のように見えた真向いの島田の鬢に包まれて、簪の穂に顕るる。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
女の前を避けてそうしたのは、坂田に恥をかかすまいという心遣いからだと、松本は咄嗟に自分を甘やかして、わざと雪で顔を濡らせていた。
— 織田作之助 『雪の夜』 青空文庫
……『――折角の葛飾の心遣いを空にするようですけれども、それだからと申しまして、わたくしにしてみればこれ以上隠し立てをするわけにはゆきません……』と美代子は咽び泣きながら役人に打ち明けた。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
それは、むす子の生活に便利なよう、母親としての心遣いには相違なかったが、しかし、肝腎な目的は、かの女自身の心覚えのためだった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
それはいかにも、互のむす子を持つ母親同志の心遣いらしい会話であるのを思いついたので。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
わけて女である新夫人も一緒にいることではあり、これは十分心遣いが要るとかの女は思った。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
養子を迎えた家の者たちのこまかい心遣いったら、そりゃもうたいへんなものなんです。
— ―――一幕三場 『春の枯葉』 青空文庫