打算的
ださんてき
形容動詞
標準
calculating
文例 · 用例
けれどももう今は大分打算的な頭に、これでも以前に比べれば余つ程なつてゐるのだ。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
それは決して其結果によって打算的な仕向けをするという卑しい考えからでは無くて、自分の身辺を晦まして置くという手前勝手を許さない事になり、また本当に自分の親愛なものの心を停滞させ腐敗させ無い為のやはり叡明な愛の作業だと思います。
— ――型でなしに 『家庭愛増進術』 青空文庫
それは夢を見る人の眼であって、冷たい打算的なアカデミックな眼でない、普通の視覚の奥に隠れたあるものを見透す詩人創造者の眼である。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
僕はそんな貯金なんて、けち臭い、打算的なやり方は大嫌ひだ。
— 南部修太郎 『畫家とセリセリス』 青空文庫
けれども私は、自殺を処世術みたいな打算的なものとして考えていた矢先であったから、兄のこの言葉を意外に感じた。
— 太宰治 『葉』 青空文庫
それで居て気持は打算的で冷たい女なんだ。
— 岡本かの子 『餅』 青空文庫
が、前者は家が乱れはせぬかといふ打算的|杞憂から、後者は、例の彼の矜持が、彼を逐々、何の間違ひもないうちに引きとめた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
何か運命的な予感が――此の女によってのみ自分は現在の女房の圧制から免れられるかも知れぬという・哀れにも甚だ打算的な予感がしたのである。
— 夫婦 『南島譚』 青空文庫