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所持金

しょじきん
名詞
1
標準
money in one's possession
文例 · 用例
職を探すべく千日前の安宿に泊っている内に、所持金を費い果して、その日は朝から何もたべていない。
織田作之助 俗臭 青空文庫
現にそこを引き払う時、払った金が所持金の大半で、残ったのは回漕店を止める時貰った十円にも足らぬ金だった。
織田作之助 俗臭 青空文庫
それで所持金は五円なにがしとなった。
織田作之助 俗臭 青空文庫
所持金三十円の内、六円家賃、敷金三ツの平屋を日本橋五丁目に借りた。
織田作之助 俗臭 青空文庫
日頃、倹約家の葛岡も、きょうは何とも言わない許りか、自分の使い残した僅かの所持金まで全部私に手渡したのでした。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
神戸へ着いて見ると、大阪までの旅費をひいて所持金は十銭にも足らず、これではいくらなんでも妻子のいる大阪へ帰れぬと、さすがに思い、上陸した足で外人相手のホテルの帳場をおとずれ、俥夫に使うてくれと頼みこむと、英語が喋れるという点を重宝がられて、早速雇ってくれた。
織田作之助 わが町 青空文庫
月給袋のなかの金が唯一の所持金だったが、だんだんにそれもなくなって行った。
織田作之助 青空文庫
職を求めて東京市中を三日さまよう内に、僅かな所持金もなくなり、本郷台町のとある薄汚いしもたやの軒に、神道研究の看板が掛っているのを見て、神道研究とはどういうものかわからなかったが、兎も角も転がり込んだ時は、書生にしてくれと、頼む泣声も出なかったほど、あわれに飢え疲れていた。
織田作之助 勧善懲悪 青空文庫