持ち金
もちがね
名詞
標準
money possessed
文例 · 用例
三 渡仙の手代をしていた頃から猪之さんは近所のものへ小金を貸しつけ、そのうち持ち金が利子で肥ってくると少しばかり商売気を出して玄関脇へ「小口金融取扱います」と小さい看板を出した。
— 矢田津世子 『神楽坂』 青空文庫
持ち金の殆んど全部を注ぎ込み、屋根瓦などは焼け跡から自分で拾い集めた。
— 豊島与志雄 『波多野邸』 青空文庫
持ち金もつきていますし、運命もつきかけてると見ているらしく、ピストルのいじり方にも昔とちがって稚拙なところがありません。
— 坂口安吾 『裏切り』 青空文庫
せつかくの持ち金を使うて、たゞ角道をとめたといふだけ、ほかに働きのない金ぢや。
— 坂口安吾 『勝負師』 青空文庫
失職当時は幾分の余裕はあったのであるけれど、食を求めて徒食している間に、持ち金悉くをつかい果たしてしまったのである。
— 佐藤垢石 『泡盛物語』 青空文庫
ボーフォールの娘は、このうえもなく手厚く看護はしたものの、わずかばかりの持ち金がたちまち減っていって、ほかには何ひとつ支えになるものがないのを、絶望の眼で見ていなければならなかった。
— FRANKENSTEIN, OR THE MODERN PROMETHEUS 『フランケンシュタイン』 青空文庫
おきみは持ち金全部を、周三は、洋品店の三疊で使つてゐた夜具まで強奪された。
— 下村千秋 『天國の記録』 青空文庫
向こうは俺をぜひにと望んで、芸事がわかって、そのうえ、物持ち金持ちだと言うではないか。
— 正岡容 『寄席』 青空文庫
作例 · 標準
ギャンブルにのめり込み、彼はわずか数時間で持ち金をすべて失った。
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「今の持ち金だけで、来月の給料日まで生活するのはかなり厳しそうだな」
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旅行の最後の日、余った持ち金で空港の免税店でお土産を買い漁った。
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