突先
とっさき
名詞
標準
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文例 · 用例
どこまでも人を凌いだ仕打な薬売は流眄にかけて故とらしゅう私を通越して、すたすた前へ出て、ぬっと小山のような路の突先へ蝙蝠傘を差して立ったが、そのまま向うへ下りて見えなくなる。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
真赤な火が二つ空を向いて、その背中の突先に睨んでいたが、しばらくするとな。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
何処までも人を凌いだ仕打な薬売は流盻にかけて故とらしう私を通越して、すた/\前へ出て、ぬつと小山のやうな路の突先へ蝙蝠傘を差して立つたが、其まゝ向ふへ下りて見えなくなる。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
どうだ一米突先の人生が見えるか君の眼玉はいつもコペルニクス的に転廻してゐる和製ウナムノ、反対のための反対者、萩原朔太郎。
— 詩集(11)文壇諷刺詩篇 『小熊秀雄全集-12』 青空文庫
これも牛乳のような色の寒い夕靄に包まれた雷電峠の突角がいかつく大きく見えだすと、防波堤の突先にある灯台の灯が明滅して船路を照らし始める。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
その栓から糸のような黄銅の針線が管の突先までさしこんであって、管へ墨汁を入れて字なり何なり書くと、その針線の工合で墨が細く切れずに出る、というだけの物だ。
— 小栗風葉 『世間師』 青空文庫
雨飛沫く六郷堤上に於て金栗は一躍弐百米突先立つた井手を抜き更に奮躍して、百米突前の佐々木を追ひ越し三時二分十秒叫声轟く運動場の緑門を脱兎の如く潜つて三時四分先登第一を以て決勝点に入つたのである。
— 長瀬金平 『オリムピヤ選手豫選』 青空文庫
が、そんな場合に彼女は例のビロードの服だのガウンだのを着て、足の突先でスリッパをおもちゃにしながら椅子に靠れる始末ですから、いくら口でやかましく云っても、結局「遊び」と「勉強」とはごっちゃになってしまうのでした。
— 谷崎潤一郎 『痴人の愛』 青空文庫