無芸
むげい
形容動詞名詞-の形容詞名詞
標準
lacking talent
文例 · 用例
しかし、空拳と無芸では更に成すべき術もなく、寒山日暮れてなお遠く、徒らに五里霧中に迷い尽した挙句、実姉が大邱に在るを倖い、これを訪ね身の振り方を相談した途端に、姉の亭主に、三百円の無心をされた。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
「妾はね、何ういふわけだか、お師匠さんの処へなんか行つてもね、きちんと向ふ前に坐つて、いざお稽古が始まらうといふ途端になると、文句なしに、そんな風に真面目くさつてゐる格構が可笑しいやうな、擽つたいやうな……で、凝つとしてゐられなくなつて――」彼女は、自分の無芸をそんな風に弁明したことがある。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
蓮葉な女、無芸な不真面目な女、出鱈目な饒舌家――そんな風にばかり思つて軽蔑してゐたが、今に初めてよくよく注意して見ると稀に健やかな情熱に、内に、ほのかな陰影をふくめた屈托のない花のやうに、明るく、果敢なく、際しもなく咽び入つてゐるかのやうに思はれた。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
それが、全く無芸な妓であるなどは思ひも及ばなかつた。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
他藩であったら或いは柔弱のそしりを受けたかも知れないが、ここの藩中では全然無芸の者よりも、こうした嗜みのある者がむしろ侍らしく思われるくらいであったから、彼がしきりに笛をふくことを誰もとがめる者はなかった。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
今の中はこれでも好いが、年を老ってから全くの無芸でも変テコなものだよ。
— 遊芸には縁のなかったはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
――遂に無芸大食にして終る――自弔の一句である。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
無芸無能の私に出来る事は二つ、二つしかない。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
私は特にこれといった無芸な人間です。
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無芸を恥じることなく、他の得意なことを見つけるべきだ。
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彼は無芸を自覚しながらも、日々努力を怠らなかった。
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