漁区
ぎょく
名詞
標準
fishing ground
文例 · 用例
禁漁区の魚のように新東京のバラック街をさまようている。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
漁区落札数の増減はテキ面に生産高にひゞいた。
— 小林多喜二 『工場細胞』 青空文庫
今年は更にロシアが組織的に、色々な手段を借りて、わが優良漁区の蚕食をやるという確実な噂さが立っていた。
— 小林多喜二 『工場細胞』 青空文庫
そればかりか、今年ロシアが蟹工船の漁夫供給問題の復仇として、更にカムチャツカの、優良漁区に侵出してくることは分りきっていた。
— 小林多喜二 『工場細胞』 青空文庫
禁漁区へ釣糸をたれたやうに、小気味よくあらはれてきた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
沼間氏が、沼間銀行を通じて莫大な投資をしていた『択捉漁業』は、昨年秋の漁区不許可問題にひっかかって破産し、沼間氏は資本の回収不能に陥って、銀行の金庫に、全財産を投げ出してもまだ数十万円の足が出るような大穴をあけてしまった。
— 社交室 『キャラコさん』 青空文庫
当時の話ではカムチャツカ東海岸の某地方にソヴェート政府国営の漁区が三つ設定されたという報道だが、漁区の設定は日ソ両国の会議によることになっていて、このソヴェートの三漁区の設定は明らかに条約違反になるという農林省の解釈であった。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
最近では、カムチャツカ東海岸の某地方にソヴィエト政府国営の漁区が三つ設定されたという報道だが、漁区の設定は日ソ両国の会議によることになっていて、このソヴィエトの三漁区の設定は明らかに条約違反になる、という農林省の解釈なのである。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫