異方
いほう
形容詞-語幹
標準
anisotropic
文例 · 用例
彼の風貌は、馬場の形容を基にして私が描いて置いた好悪ふたつの影像のうち、わるいほうの影像と一分一厘の間隙もなくぴったり重なり合った。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
しかしいったいには年じゅうの時候のうちでは春はあまり自分の性に合わないほうである。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
私はむしろ意味のわからないほうがいいような気がしていた。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
そこでおれはすっかり舞台に居るやうなすっきりした気持ちで四月の初めに南の建物の影が落ちて呉れ〔る〕限界を屋根を見上げて考へたり朝日や夕日で窓から花が逆光線に見えるかどうか目測したりやってから例の白いほうたいのはじで庭に二本の対角線を引かせてその方庭の中心を求めそこに一本杭を立てた。
— 宮沢賢治 『花壇工作』 青空文庫
しかし、惜しい事には、この能力は人間に都合のよいほうにはあまり使われないで、かえって海岸を破壊したり、またせっかく築いた港を砂で埋めたりするほうに使われています。
— 寺田寅彦 『夏の小半日』 青空文庫
酔ってかいほうさしてやるぞ。
— 吉行エイスケ 『スポールティフな娼婦』 青空文庫
最後の五は結尾であって、しかもそのあとに企韻の暗示を与え、またもう一ぺん初五をふり返ってもう一ぺん詠み直すという心持ちを誘致するためには、短いほうが有効であるかと思われる。
— 寺田寅彦 『俳句の精神』 青空文庫
だれかが試みに一銭銅貨と天保銭を出して、どちらでもいいほうを取れと言ったらはっきりと天保銭を選んだといううわさがあった。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
作例 · 標準
この素材は、光の透過率が異方的だ。
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異方性を持つ物質は、方向によってその物理的性質が変化する。
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結晶の異方的な成長は、特定の条件下で観察される。
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