鳥の子紙
とりのこがみ
名詞
標準
torinoko paper
文例 · 用例
その原稿と色や感じのよく似た雁皮鳥の子紙に印刷したものを一枚一枚左側ページに貼付してその下に邦文解説があり、反対の右側ページには英文テキストが印刷してある。
— 寺田寅彦 『小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」』 青空文庫
厚漉きの鳥の子紙に、どうしたことか裏にも表にも変な文句が書いてあるのです。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
厚い鳥の子紙に、墨色も濃く、難破船を救助したことは奇特の至りだという褒め言葉が書いてありました。
— 加能作次郎 『少年と海』 青空文庫
一旦癖のついた鳥の子紙の証書は、なかなか父の自由にならなかった。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
「こういう人が貴方の寐ていらしゃるうちに来たんですが、御病気だから断って帰しました」 健三は寐ながら手を出して、鳥の子紙に刷ったその名刺を受取って、姓名を読んで見たが、まだ会った事も聞いた事もない人であった。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
健三は鳥の子紙に刷った吉田虎吉という見覚のある名刺を受取って、しばらくそれを眺めていた。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
しのぶれど色に出にけりわが恋は ものや思うと人のとうまで 薄様の鳥の子紙に、水茎のあともなつかしいこの主上のお歌を見た葵の前は、主上の近くにいる苦しさに耐えかねて、里へ下ったが、まもなく病気になり、遂に薄幸な生涯を閉じた。
— 第六巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
此の年頃の武士ならば、大概日に焼けた頑丈な肌をして、何処かに戦場往来の俤を留めているものだのに、その寝顔の皮膚は、浅黒いながらも鏡板を拭き込んだようで、透かして見ると鳥の子紙のように肌理が細かい。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫
作例 · 標準
「卒業証書には、長期保存に適した丈夫な鳥の子紙が使われている。」
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「版画を刷るために、吸水性の良い鳥の子紙を湿らせて準備する。」
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「古い屏風を修復するために、当時の質感に近い鳥の子紙を探し回った。」
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