被官
ひかん
名詞
標準
lower government office (ritsuryō system)
文例 · 用例
澄元契約に使者に行った細川の被官の薬師寺与一というのは、一文不通の者であったが、天性正直で、弟の与二とともに無双の勇者で、淀の城に住し、今までも度魔法に凝り募って、種下らない者どもだ、と見えたに疑ない。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
が、細川の被官どもは弱っている。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
政元はそのような事を被官どもが企てているとも知ろうようはない。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
右の原因は、南部氏が津軽家を以て祖先の敵であり旧領を押領せるものと見做す事、及び津軽家はもと南部の一族であり、被官の地位にあつたのに其主に背いたと称し、また一方、津軽家にては、わが遠祖は藤原氏であり、中世に於いても近衛家の血統の加はれるものである、と主張する事等から起つて居るらしい。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
しかし津軽には過去にこそ南部の血統もあり、また被官ではあつても、血統の他の一面にはどんな由緒のものもないとは云へない。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
尤も元就は、大内義隆の被官ではあるが必ずしも家来ではない。
— 菊池寛 『厳島合戦』 青空文庫
中川は、元荒木村重の被官で、以前此の山崎附近の糠塚で、和田伊賀守と云う剛将を単身で打ち取った剛の者で、勝手知ったる戦場ではあるし、目ざましい奮戦をつづけて、早くも勝機を作ったのである。
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫
中国では、大内氏の旗下から毛利氏が起つてゐるし、四国では土佐の一條氏の被官たる長曾我部氏が勃興してゐる。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
作例 · 標準
律令制において、省の長官である卿の下には、実務を担う被官が配置されていた。
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太政官の被官として、彼は朝廷の事務手続きを忠実にこなした。
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被官たちの執務室には、全国から届いた公文書が山積みになっていた。
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標準
servant of a higher ranking person (during the middle ages)
作例 · 標準
鎌倉時代の守護は、有力な地頭を被官として組織し、軍事力を強化した。
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彼は主君に忠誠を誓い、有力な被官として数々の合戦で功績を挙げた。
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被官は主君から土地の支配権を認められる代わりに、軍役の義務を負っていた。
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標準
servant of an urban family
作例 · 標準
京の町衆の家では、代々仕える被官が家業を支えていた。
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「お前も立派な被官として、旦那様のためにしっかり働きなさい」と父は諭した。
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被官は主家の冠婚葬祭などの行事でも、裏方として重要な役割を担った。
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標準
serf
作例 · 標準
荘園領主の下で働く被官たちは、過酷な労働と重い年貢に苦しんでいた。
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被官としての身分は世襲され、彼らは一生その土地を離れることができなかった。
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飢饉の年には、被官たちの間で領主への不満が高まり、一揆が起こることもあった。
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ウィキペディア
被官(ひかん)とは、律令制下、日本の官制において上級官庁に附属する下級官庁ないし下級官庁に附属する官吏をいった。八省の下に属する寮や司、署、国司に属する郡司などがそれにあたる。(↔所管) 上級の武士に隷属する武士をいう。主に守護に従属する国人領主をいった。 江戸時代以前、地主(屋形)に附属する身分の低い百姓をいった。「譜代下人」を参照。 被官 (佐賀藩)
出典: 被官 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0