得物
えもの
名詞
標準
(hand) weapon
文例 · 用例
良心や道徳を、人類の後天的獲得物だとする説がある。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
そしてこの不妊期が心臓(ヒュマニティの実質)を目覚ますものらしい―― 彼が考へることは彼の良心を自覚的にするだけで、だから彼はその自覚的になつた良心でする経験、即ち修得物を詩にすればよいのだが、彼は余りに美事に考へたので、考へたことをその儘詩の中に持ちだしたいといふ欲望があるやうだ。
— 中原中也 『高橋新吉論』 青空文庫
だんだん得物の増して行くのをのぞき込んで、頬を赤くしてうれしそうな溶けそうな顔をする。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
風が激しいので得物も多いかして、たくさん背中にしょったままなおもあたりをあさっている様子です。
— 国木田独歩 『春の鳥』 青空文庫
こういう徒の習い、得物をわざと投げ出したのは、こっちに油断させる為であろうと、半七は用心しながら追ってゆくと、式部は奥の八畳の間へ逃げ込んで、そこに据えてある唐櫃の蓋をあけようとするところを、半七はうしろからその腕を取った。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
純次は何か手ごろの得物をさぐっているのらしくごそごそと臥床のまわりを動きはじめていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
晝飯が終ると三人は又手に/\得物を持つて出かけて行く。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
さしずめ我等は綱、金時、得右衛門の頼光を中央にして、殿に貞光季武、それ押出せと五人にて、棍棒、鎌など得物を携え、鉢巻しめて動揺めくは、田舎茶番と見えにけり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
作例 · 標準
剣豪たちがそれぞれの得物を手に、一触即発の緊張感の中で対峙している。
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暗闇の中から現れた男は、見たこともないような不気味な形をした得物を構えていた。
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乱戦の中、彼は手近にあった棒切れを得物代わりにして必死に応戦した。
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「お前のその得物、なかなかの業物だな」と老いた鍛冶屋が目を細める。
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標準
one's forte
作例 · 標準
交渉術は彼の得意とするところで、まさに彼にとって最大の得物だと言える。
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新製品のプレゼンなら、入社以来の得物であるこの情熱で押し切ってみせるよ。
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データ分析という得物を武器に、彼は複雑な市場動向を次々と読み解いていった。
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「いよいよ僕の得物の出番だね」と言って、彼は自信満々に計算機を叩き始めた。
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