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刻銘

こくめい
名詞動詞-サ変
1
標準
inscription on stone monuments, metal receptacles, etc.
文例 · 用例
」 野村は鉄縁の眼鏡を外すと、刻銘に手巾で玉の曇りを拭いながら、「初子さんは何でも、新しい『女の一生』を書く心算なんだそうだ。
芥川龍之介 路上 青空文庫
唯、ちがふのは、その取つた虱を、一々|刻銘に懐に入れて、大事に飼つて置く事だけである。
芥川龍之介 青空文庫
だから彼は枕もとへ坐つて、刻銘に師匠の唇をしめしてゐる間中、この恐怖に祟られて、殆末期の芭蕉の顔を正視する事が出来なかつたらしい。
芥川龍之介 枯野抄 青空文庫
このように自然と人事とを見、感じ、考え、生きた人の誠実で刻銘な記録は世界の人間の絶えざる反省と刺戟と慰めとの源であらねばならない。
訳者の言葉 森の生活――ウォールデン―― 青空文庫
たとえば幕が落ちる途中でちょっと一時何かに引っかかったが、すぐに自然にはずれて首尾よく落ちる、その時の幕の形や運動の模様だとか、また式辞を朗読する老紳士の白髪の一束が風に逆立つ光景とか、そういう零細な事象までがことごとくこくめいに記録されるのである。
寺田寅彦 ニュース映画と新聞記事 青空文庫
関東震災の損害がいかに大きくてもそれは八十年か百年かに一回の出来事であるとすれば、これを年々根気よくこくめいに持続し繰り返す火事の災害に比すれば、長年の統計から見てはかえってそれほどのものではないと言われよう。
寺田寅彦 函館の大火について 青空文庫
物を言わないで物を言うよりも多くを相手に伝えるこの西洋流のしぐさは、なんでもこくめいに言葉で言い現わしたがるドイツ人には珍しいと思われた。
寺田寅彦 自由画稿 青空文庫
そしてその表現の効果の最も強烈なものは毎日の三度の食事と間食とのこくめいな記録である。
寺田寅彦 備忘録 青空文庫
作例 · 標準
古い石碑には、この村を拓いた先祖たちの名前が刻銘されている。
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記念碑に自分の名前が刻銘されるのは、彼にとってこの上ない名誉だった。
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寺院の鐘の裏側に、寄進した人々の住所と氏名が刻銘されているのを見つけた。
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