片鱗
へんりん
名詞頻度ランク #33458 · 青空 206 例
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文例 · 用例
かかる三君への同時の奉仕、しかも、いささかの不自然、こだはりの片鱗だに無し。
— 太宰治 『先生三人』 青空文庫
「光について」の六齣の詩も僅かにその片鱗が理解出來るにとどまる。
— 梶井基次郎 『詩集『戰爭』』 青空文庫
自然の漸進的死滅を救いうべき「選択原理」の有無について前章に述べた事をここで再び繰り返し考えてみると、私はこのルクレチウスの元子の任意志的偏向のうちに、その求むる原理の片鱗のごときものを認めうるのではないかと思うのである。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
ああ、これこそ貪婪な美食主義のはかない片鱗ではなからうか。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
けれども、さすがに病床の粥腹では、日頃、日本のあらゆる現代作家を冷笑している高慢無礼の驕児も、その特異の才能の片鱗を、ちらと見せただけで、思案してまとめて置いたプランの三分の一も言い現わす事が出来ず、へたばってしまった。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
けれども、殺戮の宿酔を内地まで持って来て、わずかにその片鱗をあらわしかけた時、それがどんなに悪質のものであったか、イヤになるほどはっきり知らされた。
— 太宰治 『雀』 青空文庫
」と言つて頗る大袈裟に奥さんに向つてこぶしを振り上げ、あまりにどうも珍妙な喧嘩なので、甥のその子が、ぷつと噴き出して、N君もこぶしを振り上げながら笑ひ出し、奥さんも笑つて、何が何やら、うやむやになつたといふ事などもあつたさうで、それもまた、N君の人柄の片鱗を示す好箇の挿話であると私には感じられた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
日によっては速記者も、おのずから襟を正したくなるほど峻厳な時局談、あるいは滋味|掬すべき人生論、ちょっと笑わせる懐古談、または諷刺、さすがにただならぬ気質の片鱗を見せる事もあるのだが、きょうの話はまるで、どうもいけない。
— 太宰治 『黄村先生言行録』 青空文庫
作例 · 標準
彼の最新作には、若き日の荒削りな才能の片鱗が随所にうかがえる。
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その新入社員の的確なプレゼンテーションに、将来優秀なリーダーになる片鱗を見た。
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廃墟となった洋館の壁紙の残骸から、かつての豪華絢爛な生活の片鱗が垣間見えた。
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