妖美
ようび
名詞形容動詞
標準
captivating beauty
文例 · 用例
それは精神異常者の昂奮時によく見受けるところの純真以上に高潮した純真さ、妖美とも凄艶とも何とも形容の出来ない、色情感にみちみちた魅惑的な情欲の光であった。
— 夢野久作 『少女地獄』 青空文庫
その全面広告の中央には五寸四方ぐらいの呉羽嬢の丸髷姿の写真が、薄い小さな唇の片隅から白い歯をすこしばかり洩らした、妖美な笑いを凝固させており、その周囲に一寸角から初号、一号活字ぐらいの赤や黒の大活字が重なり合って踊りまわっていた。
— 夢野久作 『二重心臓』 青空文庫
凄愴感、妖美感に昏睡せしむるであろうかは、筆者の想像の及ぶところでないであろうことをここに謹んで付記しておく。
— 夢野久作 『二重心臓』 青空文庫
四郎と共に、否、かの妖美なる姿態と共に同じ運命を辿ることは彼の願望であつたけれども、彼の真実の願望と余りにも同じことが起つたので、重い地底にどろ/\した彼の陰鬱な毒血の中から眠りかけてゐた希望や諧謔的なキャプリスまで身を起してきた。
— 坂口安吾 『わが血を追ふ人々』 青空文庫
後世から見れば喜劇の連続に過ぎなかったともいい得るのであるが、一度神異魔法の妖美に眩惑された古代人にとっては、その境地から逸脱することは、非常に困難であった。
— ――『仙書参同契』の解説―― 『古代東洋への郷愁』 青空文庫
同じく神異的といっても、神変幻術を主とする外丹には魔法の妖美があり、内丹の奥儀には思考を超絶した幽玄思想がある。
— ――『仙書参同契』の解説―― 『古代東洋への郷愁』 青空文庫
寝台に腰をかけている犯人は、細巻の女煙草を紅い唇にくわえ、煙たそうに眼を細めながら、妖美な顔をよけい妖美に顰めている。
— 吉川英治 『旗岡巡査』 青空文庫
『クロイツェル・ソナタ』が、トルストイの小説にその題名を借りられたが故に、あるいは実質以上に艶麗妖美な曲とされ、およそ官能的な音楽の尤なるもののように思われがちであるが、実際の音楽は、雄大瑰麗を極めているにしても、決して後世のある種の音楽のごとく、官能的に流れ過ぎるようなことはない。
— 野村長一 『名曲決定盤』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は、見る者を惹きつける妖美な雰囲気を纏っていた。
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その彫刻は、妖美でありながらもどこか不気味な魅力を放っていた。
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夜の街に咲く花は、妖美な光を放っていた。
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