大慌て
おおあわて
形容動詞名詞
標準
great haste
文例 · 用例
そのアトから腎臓病で腫んだ左右の顳※に梅干を貼った一知の父親の乙束区長が、長い頬髯を生した村医の神林先生や二三人の農夫と一緒に大慌てに慌てて走り上って来たが、物々しい一行の姿にスッカリ魘えてしまったらしく、一人も家の中に這入ろうとする者は無かった。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
真岡へ電話をかける、勘定を呼ぶ、団長へ単独行動についての諒解を求める、やれ、シャツ、やれ靴下という騒ぎで、大慌てに慌てて停車場へ駆けつけ、それから、汽車へ乗ると初めて、みんなが顔を見合せた。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
どう見ても悪たれが大慌てで問題を写していて鉛筆が折れたがため、なんとか尖らせようとしたということで。
— THE ADVENTURE OF THE THREE STUDENTS 『三枚の学生』 青空文庫
そのさなかにあなたが戻ってきたため大慌てで逃げ出した――大慌てで。
— THE ADVENTURE OF THE THREE STUDENTS 『三枚の学生』 青空文庫
はたして街の人々は、大慌てに、そらまた馬賊が襲つてきたと、皆ふるへながら、押入れの中やら、地下室やらに逃げこんで小さくなつてをりました。
— 童話集 『小熊秀雄全集-14』 青空文庫
その仔鼠は大慌てに慌てて、ワイトマンの仕掛けた皮袋のなかに飛びこんでしまった。
— 海野十三 『軍用鼠』 青空文庫
兄は会社関係から、日本毛織の販売所に、親しいひとがいて、特に、二日で間に合うように頼んでやる、というので、ぼくは大慌てに、支度を始めました。
— 田中英光 『オリンポスの果実』 青空文庫
寅さんが手帳を渡したら、大慌てゞ、ポケットへもぐしこんだといふ。
— 坂口安吾 『二十七歳』 青空文庫
作例 · 標準
例句