奇利
きり
名詞頻度ランク #4121 · 青空 6 例
標準
unexpected benefit
文例 · 用例
」深川綾子の先達て、女乞食を救いたるは、廃物を買いて虚名を売り、給金無しの下婢を得て奇利を占めんず政略なりし、今また経費を節減せんとて、行く処なく帰る家なき女乞食を追出だせり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
今なら三千円ぐらいは素丁稚でも造作もなく儲けられるが、小川町や番町あたりの大名屋敷や旗下屋敷が御殿ぐるみ千坪十円ぐらいで払下げ出来た時代の三千円は決して容易でなかったので、この奇利を易々と攫んだ椿岳の奇才は天晴伊藤八兵衛の弟たるに恥じなかった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
最近ラッドレー附近の一種馬場に於て飼育せられし一|牝馬は、今より三年以前に見世物用の斑馬と交尾して一匹の混血児を生み、飼主をして奇利を博せしめし事あり。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫
近年|護謨林※の昂騰した頂上には当地の雑貨商中川某が百七十エエカアの林を三十六万円に売つたのを第一として二三万|乃至六七万円の奇利を博した者があつて、護謨の価も一ポンド十四五円まで暴騰したが、現今では其反動で二円に下落して居る相だ。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
今度こそ自分は彼の葉山のような地位になって奇利を占めねばならぬと、慶三は充分に安心し且つ充分に期待して、既に密夫のような様子振りで音せぬようにそっと千代香と書いた待合の格子戸を明けかけた。
— 永井荷風 『夏すがた』 青空文庫
「芋蔓は確かに奇利を博したよ」 と団さんが言った。
— 佐々木邦 『ぐうたら道中記』 青空文庫
名刺を読むと、しきりにまたガツテンガツテンをしながら私の顔をみて、それからタモトに入れたのであつた。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
舎監になつたが、夜になると時々寄宿生の誰かが便所へ行く音がするきり何にも聞こえないと此の間の手紙には書いてゐた。
— 中原中也 『詩集 浚渫船』 青空文庫
作例 · 標準
このプロジェクトの失敗は、結果的に奇利となった。
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思わぬところで奇利を得て、助かったよ。
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最初は面倒だったが、やってみたら奇利があった。
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このツアーはキャンセル待ちだったが、結果的に奇利で良い席が取れた。
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