主情
しゅじょう
名詞
標準
prioritizing of emotions (over reason or will)
文例 · 用例
ところで芸術における「主観的」「客観的」もしくは「主情主義的」「主知主義的」ということは、本来何を意味するものだろうか。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
日本は、いく久しい封建の社会生活の間に、文学はいつもある意味で人間性の流露をもとめるその本質にしたがって、苦しい現実からの脱出であり、主情的ならざるをえなかった。
— 宮本百合子 『作家の経験』 青空文庫
日本の主情的な文学伝統にとっては、よその言葉のような言葉で提出されたっぱなしであった。
— 宮本百合子 『作家の経験』 青空文庫
それを、日本の知識人の悲運という風に主情的に語るだけでは、それ自体、その人たちも排撃している日本の文学精神の主情性であり、理性の譲歩ではなかろうか。
— ――こんにちの文学への疑い―― 『「下じき」の問題』 青空文庫
なぜなら、わたしたちは、「おくれた日本」について、身にしみてわからせられて来たし、したがって、もう「おくれた日本」の、感覚にたより主情に流れる生活と文学の基本的方法によって、美という仮りの調和体を構成してゆくことにはあきたりなくなっているのだ。
— ――いかに生きるかの問題―― 『人間性・政治・文学(1)』 青空文庫
偽はまことか、まことはうそかと、誇張をも顧慮せず燃え立つなりに自我を燃え立たそうと意欲し、その主情的な主張において、分裂矛盾のままに自身のロマンティシズムを立てていたのだと考えられる。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
日本文学は主情的な文学の特質をもっていたといわれている。
— 宮本百合子 『生活においての統一』 青空文庫
久しい間、現代文学の課題となって来た「私小説」からの脱却、伝統的な主情性の克服の可能も、文学が人民のリアリスティックな発展の可能性とそのための多種多様な行為とともにあってはじめて見出されるのである、と。
— 宮本百合子 『あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)』 青空文庫
作例 · 標準
彼の決断はいつも冷静な分析よりも、主情に流されがちだった。
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芸術表現においては、時に主情が理性よりも重要視されることがある。
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「ちょっと待って、今は感情的にならず、主情を抑えてよく考えてみよう」と友人は提案した。
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