天堂
てんどう
名詞
標準
heaven
文例 · 用例
さはあれ業苦の浮世を遁れ、天堂に在す御傍へ行くと思えば殺さるる生命はさらさら惜からじと、下枝は少しも悪怯れず。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
「弁天堂を案内しますで。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
ある夜本郷の肴町を散歩してゐると、南天堂といふ本屋の隣店の前に、人が黒山のやうにたかつてゐる。
— 萩原朔太郎 『ラヂオ漫談』 青空文庫
前の南天堂の二階へも、ラヂオをきく目的で紅茶をのみに行つた。
— 萩原朔太郎 『ラヂオ漫談』 青空文庫
あいつ、研究所の帰りに銀座へでも廻って、また鼻つまりの声で友達とピカソでも論じてるのだろう」 弁天堂の梵鐘が六時を撞く間、音があまりに近いのでわたくしは両手で耳を塞いでいた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
現代における思潮の淵源、天堂と食堂を兼備えて、薔薇薫じ星の輝く美的の会合、とあって、おしめと襷を念頭に置かない催しであるから、留守では、芋が焦げて、小児が泣く。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
なほ天堂に於ける天女にして、もしその面貌醜ならむか、濁世の悪魔が花顔雪膚に化したるものに、嗜好の及ばざるや、甚だ遠し。
— 泉鏡花 『醜婦を呵す』 青空文庫
私たちはそれから壱岐坂へおりる路と平行した右側の焼け残った路を往って、順天堂のあたりから水道橋の手前まで一撫でにした火の跡を見て引き返した。
— 田中貢太郎 『死体の匂い』 青空文庫
作例 · 標準
信心深い彼女は、死後は天堂へ行って安らかに眠れると信じている。
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その美しい庭園は、まるでこの世に現れた天堂のような静寂に包まれていた。
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仏教の経典には、徳を積んだ者が辿り着く天堂の様子が詳しく記されている。
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