顛倒
てんどう
名詞頻度ランク #11752 · 青空 591 例
標準
cognitive distortion
文例 · 用例
それ故ある人々は、ヘルンがもし悪妻をめとり、意地悪の姑等と同居したら、彼の神国日本観は、おそらく顛倒した結果になったろうと言っている。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
息子戦死の報を聞くや、つと立って台所に行き、しゃっしゃっと米をといだという母親のぶざまと共に、この男の悲しみの顛倒した表現をも、苦笑してゆるしてもらいたい。
— 太宰治 『緒方氏を殺した者』 青空文庫
前者を無視し、または前者と後者との考察の順序を顛倒するにおいては「いき」の把握は単に空しい意図に終るであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
根を説かずしてまず末を説く、予が家庭を害すること多いと云うは、此の顛倒の弊害を指したのに過ぎぬのである。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
今の家庭説とて、皆悪いことばかりを書いてあると云うのではない、本末を顛倒し、選択を誤るの害を恐れるのである。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
ある日信子は例の切り通しの坂で顛倒した。
— 梶井基次郎 『雪後』 青空文庫
何か知らん痛いものに脚の指を突掛けて、危く大噐氏は顛倒しそうになって若僧に捉まると、その途端に提灯はガクリと揺めき動いて、蓑の毛に流れている雨の滴の光りをキラリと照らし出したかと思うと、雨が入ったか滴がかかったかであろう、チュッといって消えてしまった。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
衣服の左前なくらいはいいとしても、また髪の毛のなでつけ方や黒子の位置が逆になっているくらいはどうでもなるとしても、もっと微細な、しかし重要な目の非対称や鼻の曲がりやそれを一々左右|顛倒して考えるという事は非常に困難な事である。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
作例 · 標準
極限状態に置かれた彼は、現実と妄想が顛倒し、正気を失いかけていた。
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「本末顛倒もいいところだ。目的のために手段を選ばないなんて」
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価値観の顛倒が起きた現代社会において、何が正しいのかを見極めるのは難しい。
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