痛切
つうせつ
形容動詞名詞頻度ランク #24948 · 青空 851 例
標準
keen
文例 · 用例
反対に蕪村こそは、一つの強い主観を有し、イデアの痛切な思慕を歌ったところの、真の抒情詩の抒情詩人、真の俳句の俳人であったのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
幸いに近年は農林省方面でも海洋観測の必要を痛切に認識して系統的な調査もようやくその緒に就いたようで、誠に喜ばしい次第である。
— 寺田寅彦 『新春偶語』 青空文庫
欧洲の大戦が爆発して以来は却って世間一般特に実業者の側で痛切にこの必要を感ずるようになったと見え、公私各種の理化学的研究所が続々設立されるようになった。
— 寺田寅彦 『物理学実験の教授について』 青空文庫
純粋な自由研究と政府の要求に応ずるような功利的研究との融和|塩梅も最も痛切な困難であったらしい。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
そして、その完成までの苦心努力が深ければ深いほど、思ひ出は時には涙ぐみたいほど痛切であるに違ひない。
— 南部修太郎 『處女作の思ひ出』 青空文庫
その後|間もなく、ちやうど三|浦三|崎の宿屋に滯在中に訃音に接した時、私はまだあまりにまざまざしいその折の印象を思ひ出させられるだけに、哀悼の氣持も一そう痛切だつた。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
悲劇になる、痛切な、身を以て苦るしんだ、そのことを喜劇として表現し、諷刺文学として表現して、始めて、価値がある。
— 黒島傳治 『愛読した本と作家から』 青空文庫
ということを、佐左木俊郎を見る時、痛切に感じるのである。
— 黒島傳治 『農民文学の問題』 青空文庫