爪痕
そうこん
名詞
標準
fingernail mark
文例 · 用例
河原の砂に、点々として、爪痕のあるのは、水を飲みに下りた、鹿の足痕であると、猟師はいう。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
靴の爪痕をふたつも床に残していったか、明かりの届く範囲だけでも。
— THE CROOKED MAN 『曲れる者』 青空文庫
腮の直下に数箇の爪痕及暗紫色の斑点ありき。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫
この蛇佐渡に最多しと聞く、河童に殺された屍は、口を開いて笑うごとく、水蛇の被害屍は歯を喰いしばり、向歯二枚欠け落ち、鼈に殺されたのは、脇腹章門辺に爪痕入れりと見え、『さへづり草』には、水辺一種の奇蛇あり、長七、八寸より二尺余に至る。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
それは、ほんの小さい洞窟ではあったが、市九郎の強い意志は、最初の爪痕を明らかに止めていた。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
山口は手首の爪痕をカフスの中から出したり、引っ込めたりしてみているうちに、腹部を出して悶転しているオルガの反り返った咽喉が、お杉の咽喉に変って来た。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
暴出すお島を押えたために、可也興奮させられて来た鶴さんは、爪痕のばら桜になっている腕をさすりながら、莨を喫していた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
「さァ苦しゅうない、寝間衣の上からでは思うように通るまい、肌|襦袢の薄い上から、爪痕立て、たとえ肌を傷けようと好い程に」 高田殿は狂気の如く身を悶悩させるのであった。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
作例 · 標準
猫が家具に付けた爪痕が、部屋のあちこちに見られた。
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荒縄で木に登ったせいで、手のひらに痛々しい爪痕が残った。
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彼女の悲鳴は、その出来事が残した心の爪痕の深さを物語っていた。
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