十方
じっぽう
名詞
標準
the ten directions (north, northeast, east, southeast, south, southwest, west, northwest, up and down)
文例 · 用例
新火山のことだから、土の締まりは、しッくりしていない、むしろ危ッかしいほど、柔脆の肉つきではあるが、楽焼の陶器のような、粗朴な釉薬を、うッすり刷いた赤る味と、火力の衰えた痕のほてりを残して、内へ内へと熱を含むほど、外へ外へと迫って来る力が、十方無障碍に放射することを感ずる。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
「法体」はfottai「合す」gassu「立夏」rikka「十方」jipp※「法被」fappi入声の語尾tは、ア行ヤ行ワ行音の前では促音となり次の音はタ行音に変ずる。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
「光明、十方世界を照らす」「光明、河砂のごとく遍し」「光明、日月を勝過す」等の言葉があります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
早く此峠を越しさへすれば安楽浄土は十方光明の世界を現じて、麓に照りかゞやいて居る。
— 平出修 『夜烏』 青空文庫
鎌倉の声とともに、十方から呼吸を合はせ、七転八倒の騒に紛れて、妻子珍宝|掴次第。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
小倉の寝十方花庵を訪ねる、庵主不在、奥様と話しながらよばれる、酒は飲んでも飯は食べない、お嬢さんはホガラカで、しごくよろしい。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
光は十方無碍に歎きつつ、まづ、最上層の大きなる葉にふりそそぐ。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
真実一念、十方玲瓏、喞筒の水はりうりうたり、れいろうたり、さんらんたり、えんやらえんや、えんやらえんや、消防整列、一心一向、消えて失くなれ不尽の山、やあれ、やあれ、えんやらな。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
作例 · 標準
仏教では、十方の世界に仏が存在すると信じられている。
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彼は、十方のすべての生きとし生けるものに慈悲を説いた。
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禅の修行では、自己の心を十方の空間に解き放つことを目指す。
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標準
all directions
作例 · 標準
祭りの花火は、十方から集まった人々を魅了した。
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彼の叫び声は、十方に響き渡った。
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突然の地震に、人々は不安そうに十方を 見回した。
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