逸文
いつぶん
名詞
標準
lost work
文例 · 用例
妙子は、有名な独逸文学者、なにがし大学の教授、文学士酒井俊蔵の愛娘である。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」「独逸文学者よ、文学士だ……大学教授よ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
就中、独逸文学者酒井俊蔵先生の令嬢に対して、身の程も弁えず、無礼を仕りました申訳が無い、とお詫びなさい。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
特に逍遙氏の如きは、シヱーキスピア流の客観性詩人よりもギヨオテが代表する一派の主観性の詩人を学ぶべしなど、後進を誘掖するに到りては、今の独逸文学に酔へる青年幻想家、いかでか一鞭を揮ふて、馬を原頭に立るの勇気無らん。
— 北村透谷 『劇詩の前途如何』 青空文庫
医者の所で明日の来診を頼んだ後、九時迄ビールを飲み、独逸文学を談ず。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
独逸文学にあらはれた暗さが、また力強さが、軽い文化に捉へられないやうな魂の辛さが、今度の大戦にも名残なくあらはれてゐる。
— 田山録弥 『真剣の強味』 青空文庫
独逸文学に明るい人なの。
— 徳田秋聲 『二つの失敗』 青空文庫
が、伯爵邸は地震の中心の本所であったから、屏風その物からして多分焼けてしまったろうし、学海の逸文もまた失われてしまったろう。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
作例 · 標準
平安時代に書かれたとされるその物語は、現在では一部の逸文が他の歌集に引用されている形でしか残っていない。
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研究チームは、寺院の古い巻物の裏から、長年探していた歴史書の逸文を発見したと発表した。
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本来のテキストは失われてしまったが、後世の注釈書に記された逸文から元の内容を推測することができる。
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標準
partially lost work
作例 · 標準
その思想家の初期の論文は完全に残っておらず、数行の逸文としてのみ伝わっているのが惜しまれる。
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講義ノートの余白に書き留められていたのは、火災で焼失したとされる幻の随筆の逸文だった。
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このアンソロジーには、有名作家たちが若い頃に書いた未完成の逸文がいくつか収録されている。
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標準
work of a superior quality
作例 · 標準
若手作家のデビュー作を読んだが、情景描写の巧みさはまさに逸文と呼ぶにふさわしい。
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彼が友人に向けて書いた手紙の束の中には、そのまま出版できそうなほどの逸文が混ざっていた。
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審査員たちは、その短編小説を「現代文学における稀代の逸文である」と高く評価して満場一致で大賞に選んだ。
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ウィキペディア
逸文(いつぶん、いつもん、佚文とも)とは、かつて存在していたが、現在は伝わらない文章のこと。または、他の書物に引用されて断片的に伝わる文章のこと。
出典: 逸文 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0