官女
かんじょ
名詞
標準
court lady
文例 · 用例
一人は緋の袴を穿いた官女の、目の黒い、耳の尖がった凄じき女房の、薄雲の月に袖を重ねて、木戸口に佇んだ姿を見たし、一人は朱の面した大猿にして、尾の九ツに裂けた姿に見た、と誰伝うるとなく、程|経って仄に洩れ聞える。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
貧寒な拓本職人の家で、女餓鬼の官女のような母を相手にみじめな暮しをするより、若い女のいる派手で賑かな会席を渡り歩るいてる方がその日その日を面白く糊塗できて気持よかった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
女餓鬼の官女のような母親はそこで食味に執しながら、一人息子が何でもよいたつきの業を得て帰って来るのを待っている。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
七日、辛酉、相模次郎朝時主、女事に依りて御気色を蒙る、厳閤又義絶するの間、駿河国富士郡に下向す、彼の傾公は、去年京都より下向す、佐渡守親康の女なり、御台所の官女たり、而るに朝時好色に耽り、艶書を通ずと雖も、許容せざるに依り、去夜深更に及びて、潜かに彼局に到りて誘ひ出すの故なりと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
五人囃子、官女たち。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
唯台所で音のする、煎豆の香に小鼻を怒らせ、牡丹の有平糖を狙う事、毒のある胡蝶に似たりで、立姿の官女が捧げた長柄を抜いては叱られる、お囃子の侍烏帽子をコツンと突いて、また叱られる。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
人の悪い官女のじろりと横目で見るのがある。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
雛は両方さしむかい、官女たちは、横顔やら、俯向いたの。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
作例 · 標準
平安時代の絵巻物には、優雅な衣装をまとった官女たちが描かれていることが多い。
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大奥を舞台にしたドラマでは、様々な思惑が交錯する官女たちの人間模様が面白い。
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源氏物語を読んでいると、光源氏と官女たちの淡い恋の駆け引きが想像できる。
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