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残心

ざんしん
名詞
1
標準
continued alertness
文例 · 用例
ギョッとしてしりぞく敵に乗り、残心を勝つ心持ち、サッと右腕へ太刀をつけた。
国枝史郎 剣侠受難 青空文庫
敵をただ打つと思うな身を守れ    おのずから洩る賤家の月 仮字書之口伝第三章「残心」を咏った極意の和歌、――意味は読んで字の如く、じっと一身を守り詰め、敵に自ずと破れの出た時、討って取れという意味であった。
国枝史郎 八ヶ嶽の魔神 青空文庫
熊太郎は残心、血に濡れた刀を、中段に構えてじっと静止、四方の気勢を窺った。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
これが馬庭念流の特別の心得で、これを「残心」と称し、残心を忘れて試合終了後にポカリとやられても、やられた方が未熟者だということになるのである。
馬庭念流訪問記 安吾武者修業 青空文庫
しかし老翁は例の残心の心得によってまだ目の玉を光らせ、相手を睨みつけながらモモダチを下して自分の席へもどる。
馬庭念流訪問記 安吾武者修業 青空文庫
二間の距離を保ちながら、尚、残心、刀を構え、睨み合っている林蔵と猪之松、その間に鞘ぐるみ抜いた太刀を提げて、ノビノビと立ったのは秋山要介で、まず穏かに林蔵へ云った。
国枝史郎 剣侠 青空文庫
「…………」 審かしそうに体を斜めに、しかし獲物は残心に、油断なく構えた逸見多四郎、「いかがなされた、秋山氏?
国枝史郎 剣侠 青空文庫
十 残心 剣道に於て、残心(ザンシン)ということは重大のことになっている。
国枝史郎 今昔茶話 青空文庫
作例 · 標準
剣道の試合で、一本を決めた後も気を緩めずに残心を示す姿に感銘を受けた。
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弓を射た後の残心が美しい射手は、心技体が整っている証拠だ。
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相手を倒したと確信しても、次の攻撃に備えて残心を保つのが武道の基本である。
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2
標準
follow-through (e.g. in archery)
作例 · 標準
弓道において、矢を放った後の姿勢である残心は、その一射の完成度を左右する。
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指導員から「残心が崩れているから、最後まで矢の軌道を見送るように」と注意された。
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彼女の残心は静謐で、射場全体に凛とした空気が漂った。
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3
標準
lingering affection
作例 · 標準
別れた恋人に対して、心のどこかに残心があることを否定できなかった。
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長年住み慣れた家を離れる際、門の前で立ち止まり、深い残心と共に屋根を見上げた。
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故郷を去る列車の窓から、見えなくなるまで手を振る母の姿に残心を覚えた。
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残心(ざんしん)は、日本の武道および芸道において用いられる言葉。残身や残芯と書くこともある。文字通り解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。

出典: 残心 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0