名に負う
なにおう
表現形容詞-語幹
標準
famous
文例 · 用例
」二十一 旭 幾度か水火の中に出入して、場数巧者の探偵吏、三日月と名に負う倉瀬泰助なれば、何とて脆くも得三の短銃に僵るべき。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
宗吉は、一坂戻って、段々にちょっと区劃のある、すぐに手を立てたように石坂がまた急になる、平面な処で、銀杏の葉はまだ浅し、樅、榎の梢は遠し、楯に取るべき蔭もなしに、崕の溝端に真俯向けになって、生れてはじめて、許されない禁断の果を、相馬の名に負う、轡をガリリと頬張る思いで、馬の口にかぶりついた。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
飛騨は名に負う山国であるから、山又山の奥深く逃げ籠った以上は、容易に狩出すことも能ないので、余儀なく其儘に捨置いた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
いわゆる居開帳であるが、名に負う浅草の観世音であるから、日々の参詣者はおびただしく群集した。
— 大阪屋花鳥 『半七捕物帳』 青空文庫
」 前の方で大きな声をする人があるので、わたしも気がついて見あげると、名に負う第一の石門は蹄鉄のような形をして、霧の間から屹と聳えていました。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
秋の中央ではあったけれど名に負う信州の高原地帯の木曾の福島であったから、寒さは既に冬に近く炬燵の欲しい陽気であった。
— 国枝史郎 『温室の恋』 青空文庫
名に負う永禄元年と云えば、上杉謙信を相手とし、信州|更級川中島で三回寄せ合った合戦の中、二回目を終えた翌年のことで武田家にとっては栄華の絶頂、士気の盛んな時代であった。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
先ず聞かれい筒井殿、これが人間と人間との、相対太刀討又は議論に、打ち敗かされたと申すなら、いかにも武道不鍛錬の隙間と申されても為方ござらぬが、名に負う相手は妖怪でござる。
— 国枝史郎 『高島異誌』 青空文庫
作例 · 標準
彼はその分野で名に負う学者だ。
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この老舗は、その伝統の味で名に負うところだ。
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彼女はその美貌で、早くから名に負う存在だった。
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