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名もなき

なもなき
連体詞
1
標準
nameless
文例 · 用例
巫山の雲に桟懸れば、名もなき恋の淵あらむ。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
互いに死生を共にし合った往年の英傑児同志が、一方は天下の頭山翁となり、一方は名もなき草叢裡の窮措大翁となり果てたまま悠々|久濶を叙する。
夢野久作 近世快人伝 青空文庫
ああ雲を流す風もないのに雲はたなびく、不穏な天空をそわそわと、朝から夕べまで、下には一面の菫が広がりさまざまな人の双眸のよう――下では一面の百合がゆれ名もなき墓の並ぶさなか滴っている!
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe ポオ異界詩集 青空文庫
足にさはりて和らかき名もなき草の花ふみて、思ふは脆き人の春、蹠粗き運命に、戀の花びらしだかれてしをれゆく日の無くてかは。
薄田泣菫 泣菫詩抄 青空文庫
歴たる公職にある者達が、身分も役柄も忘れて一町人の黄金力に、拝跪するかのごとき屈辱的な振舞いをするからこそ、珠数屋のお大尽なる名もなき輩が増長しているに相違ないのです。
京へ上った退屈男 旗本退屈男 第四話 青空文庫
しかも、構え取ったと見るやたった一合、名もなき門弟なぞ大体物の数ではないのです。
江戸に帰った退屈男 旗本退屈男 第九話 青空文庫
だが、今はもう退屈男にとっては、名もなき陪臣の二人や三人、問題とするところでない。
三河に現れた退屈男 旗本退屈男 第五話 青空文庫
悲しき恋愛しますよとかすかだが胸の底から響くでせう忘れませぬよとかすかだがほろり涙が落ちました君もわたしもはかなさは枯れて名もなき草でせう死んで了へばそれなりに消えて跡なき二人です。
野口雨情 別後 青空文庫
作例 · 標準
「これは、名もなき英雄たちが国を救った物語である」
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名もなき戦士の墓に、誰かがそっと一輪の白い百合を供えていった。
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名もなき詩人が綴った言葉が、時を超えて多くの人の心に響いている。
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名もなき(なもなき) — 幻辞.com