種名
しゅめい
名詞
標準
species name
文例 · 用例
もう一つ、これはK君の話だが、同君の友人の二男が、父親よりも生母よりもかえって、父の先妻、しかもなくなった先妻にそっくりなので、始めて見たK君は、一種名状のできないショックを感じたそうである。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
なんという名のばらか知りたいと思ったが、現場には、品種名の建て札もなく、まただれの出品かもわからなかった。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
支那産のものは屬名は分つても大半は、直ぐと種名は判じ難かつた。
— 木下杢太郎 『すかんぽ』 青空文庫
又、むさくるしき三等船室の中に、漲ぎりわたる一種名状すべからざる異様の臭気を吸ふて、遂に眩暈を感じ、逃ぐるが如く甲板に駈け上りたるも我とこの帽子也。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
それで乾燥した大氣を透して來る紫外線に富んだ日光の、乾燥した皮膚に對する感觸には一種名状し難いものがある。
— 寺田寅彦 『天文と俳句』 青空文庫
これ予のみならず、友人グリェルマ・リスター女の『粘菌図譜』、昨年新版を贈り来れるを見るに、Diderma Subdictyospermum の胞嚢は雪白と明記され、D. niveum も、種名通り雪白なるべきに、図版には両ながら淡青に彩しあり。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
彼女のはげしい筆端が深い憤りに震えながら、裕福な家庭の未婚婦人がおかれているおそるべき運命を描き出すとき、読者はその百ページのうちに、突然一種名状しがたい強烈な婦人としての実感がみなぎりわたっていることにおどろかされるのである。
— 宮本百合子 『フロレンス・ナイチンゲールの生涯』 青空文庫
飛び交う数字と一種名状すべからざる緊張した熱意で飽和している空気の中をそっと、一人の婦人党員が舞台から日本女のところへきた。
— 宮本百合子 『三月八日は女の日だ』 青空文庫
作例 · 標準
生物の分類において、属名と種名を組み合わせて表記する二名法が世界共通のルールだ。
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学術論文では、一般名ではなくラテン語の種名を用いることで混同を避けている。
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「この花、見たことはあるけど正確な種名までは思い出せないな」と彼は首を傾げた。
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