縁台
えんだい
名詞
標準
bench
文例 · 用例
さもなければ、田舎の川べりにでも住んで、夏は縁台を出して夕顔の花をみてゐるといふ、あの消極的平安の中に安住しなければならないのです。
— 中原中也 『我邦感傷主義寸感』 青空文庫
清水寺のすぐちかくに赤い毛氈を敷いた縁台を二つならべて置いてある小さな甘酒屋で知り合った。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
私の恋の相手というのは逢うのに少しばかり金のかかるたちの女であったから、私は金のないときには、その甘酒屋の縁台に腰をおろし、一杯の甘酒をゆるゆると啜り乍らその菊という女の子を私の恋の相手の代理として眺めて我慢していたものであった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
その男が赤毛氈の縁台のまんなかにあぐらをかいて坐ったまま大きい碾茶の茶碗でたいぎそうに甘酒をすすりながら、ああ、片手あげて私へおいでおいでをしたでないか。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
ながく躊躇をすればするほどこれはいよいよ薄気味わるいことになりそうだな、とそう直覚したので、私は自分にもなんのことやら意味の分らぬ微笑を無理して浮べながら、その男の坐っている縁台の端に腰をおろした。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
その日、私は馬場との約束どおり、午後の四時頃、上野公園の菊ちゃんの甘酒屋を訪れたのであるが、馬場は紺飛白の単衣に小倉の袴という維新風俗で赤毛氈の縁台に腰かけて私を待っていた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
私はいぶかしく思いながらその後姿をそれとなく見送り縁台に腰をおろすと、馬場はにやにやうす笑いして言いだした。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
「あああ」馬場は溜息ついて縁台にごろんと寝ころがった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4
ウィキペディア
縁台(えんだい)は、個人の家の庭や近所の露地において、休息や夏場の夕涼みなどに用いられる主に木製の腰掛。
出典: 縁台 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0