紅梅
こうばい異読 べにうめ
名詞
標準
red-blossomed plum tree
文例 · 用例
紅梅 紅梅の香なきは艶なる女の歌ごゝろ無きが如し。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
聞澄して、里見夫人、裳を前へ捌こうとすると、うっかりした褄がかかって、引留められたようによろめいたが、衣裄に手をかけ、四辺を※し、向うの押入をじっと見る、瞼に颯と薄紅梅。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
「叔母さん、」 と声をかけて、と見るとこれが音に聞えた、燃るような朱の唇、ものいいたさを先んじられて紅梅の花|揺ぐよう。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
そこに紅梅の風情は無いが、姿見に映る、江一格子の柳が一本。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
薄藤色の出の衣服の、肩を揉んで身をあせる、火の粉は紅梅のごとく衣紋を切って散るのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
媛神 (白がさねして、薄紅梅に銀のさや形の衣、白地金襴の帯。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
さてこの物語の起った年は、師走から春の七草かけて、一たびも日金が颪さず、十四五年にも覚えぬという温暖さ、年の内に七分咲で、名所の梅は花盛り、紅梅もちらほら交って、何屋、何楼、娘ある温泉宿の蔵には、雛が吉野紙の被を透かして、あの、ぱっちりした目で、密と覗いても見そうな陽気。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
中は八畳に寝床を二ツ、くくり枕の傍には、盆の上に薬の瓶、左の隅に衣桁があって、ここに博多の男帯、黒|縮緬の女羽織、金茶色の肩掛など、中にも江戸|褄の二枚小袖、藤色に裳を曳いて、襲ねたままの脇開を、夜目にも燃ゆる襦袢の袖、裙にもちらめく紅梅に、ちらりと白足袋が脱いであり。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
作例 · 標準
庭の紅梅が、寒さの中で可憐な花を咲かせた。
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紅梅の香りが漂い、春の訪れを感じさせる。
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彼女は紅梅の枝を描いた水墨画を気に入っている。
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