苟且
こうしょ
形容動詞名詞
標準
stopgap
文例 · 用例
夫れ斯の如く変化なき造化を、斯の如く変化ある者とするもの、果して人間の心なりとせば、吾人|豈人間の心を研究することを苟且にして可ならんや。
— 北村透谷 『内部生命論』 青空文庫
かるが故に人間を記録する歴史は、精神の動静を記録するものならざるべからず、物質の変遷は精神に次ぎて来るものなるが故に、之を苟且にすべしと云にはあらねど、真正の歴史の目的は、人間の精神を研究するにあるべし。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
伏姫が父を諫めて、賞罰は政の枢機なることを説き、一言は以て苟且にすべからざるを言ひ、身を捐てゝ父の義を立てんとするに至りては、宛然たるシバルリイの美玉なり。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
苟且に言ひけることを。
— 長塚節 『長塚節歌集 上』 青空文庫
さればこの君には、苟且の戲にも法の掟に背かぬやうなることのみをぞ勸め參らせける。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
苟且にも血液の循環が彼等の肉體に停止されない限りは、一|旦心に映つた女の容姿を各自の胸から消滅させることは不可能でなければならぬ。
— 長塚節 『土』 青空文庫
おつぎは十八というても其の年齡に達したといふばかりで、恁んな場合を巧に繕らふといふ料簡さへ苟且にも持つて居ない程一|面に於ては濁のない可憐な少女であつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
併しながら庄次はさういふ仲間と表面は甚だしい疎遠はなくてもそれに感染れるやうなことは苟且にもありませんでした。
— 長塚節 『白瓜と青瓜』 青空文庫
作例 · 標準
根本的な解決を先送りにした苟且の策では、いずれまた同じ問題が噴出するのは目に見えている。
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激しい雨漏りを止めるため、とりあえずブルーシートで覆うという苟且の処置を施した。
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苟且の安眠を貪るのではなく、厳しい現実に向き合って抜本的な改革を断行すべきだ。
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