火色
ひいろ
名詞
標準
color of flames
文例 · 用例
元代の均窯、紫がゝつた釉の上に火色が出てゐるのが高價にもてはやされてゐる。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
翁は志野の釉が意のごとくゆかない、志野の火色が出ない、黄瀬戸が思うように発色しない。
— ――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち―― 『素人製陶本窯を築くべからず』 青空文庫
――で、何をもくろんでいる様子か」「今までにない尺二寸の大玉へ、色も、今までに誰も出したことのない、赤と紫の火光を仕込んで、三河の者を、驚かしてやるんだといって、それはもう、お気の毒なくらい懸命になっております」「赤の火色を出すって?
— 吉川英治 『銀河まつり』 青空文庫
」「洋法でやれや、赤でも出せるだろうか」「火色のことか」「そうよ!
— 吉川英治 『銀河まつり』 青空文庫
何となく、火色の凶い短檠の灯を見つめて、陰々滅々と谺する犬の声をかぞえるように聴き耳をたてていた。
— 水の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
ただ次第に烈々と火色を増してくる空に、その眸は、爛として、同じ光を湛えているだけだった。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
風もないのに、煤を吐いて、ゆらゆらと火色の変じる短檠のあかりを見て、「……怖いッ」「おかあ様」 と、右のたもとへ、次女の初姫がすがると、ひだりの膝へも、長女の茶々が、だまって、しがみついた。
— 第四分冊 『新書太閤記』 青空文庫
――が、直家は、凝然と高燈台の火色を見つめたまま、それを手に収めることすら忘れているようだった。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
溶接の火花が散る中で、職人は金属の火色を見て温度を正確に判断する。
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夕焼け空がまるで燃えているような鮮やかな火色に染まり、人々が足を止めた。
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暖炉の中で揺らめく火色を眺めているだけで、不思議と心が落ち着いてくる。
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