迂遠
うえん
形容動詞
標準
roundabout
文例 · 用例
そういう時に世人はよく理論と実際という常套語を持出して科学者の迂遠を冷笑するのが例である。
— 寺田寅彦 『物理学の応用について』 青空文庫
末広君の学術方面の業績は多数にあって到底ここで詳しく紹介することは出来ないし、またそれは工学方面の事に迂遠な筆者の任でもないが、手近な主だったものだけを若干列挙してみると次のようなものがある。
— 寺田寅彦 『工学博士末広恭二君』 青空文庫
だが才気とカンと苦労で世間のあらましは、すでに結論だけを摘み取ってしまっている彼のような人間にとって、その過程を煩わしく諄く記述してある書物というものを、どうして迂遠で悪丁寧とより以外のものに思い做されようぞ。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
彼は出来るだけ自由に働かして、金や生活のことに頭を使わせたくないんです」 かの女は、自分がすでに感じていることを今更云い出されるような迂遠さを感じた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
五次方程式が代数的に解けるものだか、どうだか、発散級数の和が、有ろうと無かろうと、今は、そんな迂遠な事をこね廻している時じゃないって、誰かに言われているような気がするのだ。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
迂遠な学問なんかを、している時じゃ無い。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
しかるに、迂遠千万にも毎々旅費日当を費やし官公吏を派し、その人々の、あるいは脅迫し、あるいは甘言して請願書に調印を求むること、怪しむに堪えたり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
「箆棒に迂遠つけえ唄だな、此の夜の短けえのに眠つたく成つちやあな」側から惡口を吐いた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
ignorant (of the world)
作例 · 標準
例句