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往日

おうじつ
名詞
1
標準
ancient times
文例 · 用例
季子は剣を墓にかけて、故人の意に酬いたと云うから、余も亦「猫」を碣頭に献じて、往日の気の毒を五年後の今日に晴そうと思う。
夏目漱石 『我輩は猫である』中篇自序 青空文庫
今日以後も昨日以前同樣の取扱方を吾が身に加へて居て、而して明日からは往日と異なつた結果を得ようといふ其樣な得手勝手な注文は成り立つ道理が無い。
幸田露伴 努力論 青空文庫
わが音むかしに変らぬか、なつかしきものは往日の知音なり。
北村透谷 三日幻境 青空文庫
そしてヨブの所に来り見れば往日の繁栄、往日の家庭、往日の貴き風采悉く失せて今は見る蔭もなく、身は足の跖より頂まで悪しき腫物に悩み、土瓦の破片を以て身を掻きつつ灰の中に坐する有様であった。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
「定てあれは私の夫だと思召すので御座いませうが、決してさやうでは御座いませんです」「そんなら何ですか」「往日もお話致しましたが、金力で無理に私を奪つて、遂にこんな体にして了つた、謂はば私の讐も同然なので。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
往日話した通り、私は身寄も友達も無いと謂つて可いくらゐの独法師の体だから、気分が悪くても、誰一人薬を飲めと言つてくれる者は無し、何かに就けてそれは心細いのだ。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
この塔をマツラと称うと載せ、以前はジュムナ河が塔下を流れ礼拝前身を浄むるに便り善かったから巡礼に来る者極めて多かったが、その後河渓が遠ざかったので往日ほど栄えぬと述べあり。
猴に関する伝説 十二支考 青空文庫
その様に私の心は往日の思ひ出で一杯だといふ情景を相応せしむる手法の一例である。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
作例 · 標準
例句