金力
きんりょく
名詞
標準
monetary power
文例 · 用例
なにしろあいつの金力が美の標準をめちゃくちゃにするために使われていたんだ。
— 有島武郎 『ドモ又の死』 青空文庫
金力の跋扈、ことに下等獣類に等しき工夫共の手により質朴なる田舎に撤かるる悪銭は、実に慨嘆に堪えぬ。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
それというのも、わざと向島へつれて行ったりして、暗に幾人かの女を世話していることを衒かし、自身の金力と親切を誇示するかのような態度に、好い気持のするわけもなく、それに目を瞑るとしても、今まで世話になった若林を裏切るだけの価値があるかどうかの計算もなかなかつかないのであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
今、島の中央に巍然として屹立する・蝙蝠模様で飾られた・反り屋根の大集会場を造ったのも、島民一同の自慢の種子である蛇頭の真赤な大戦舟を作ったのも、凡て此の大|支配者の権勢と金力とである。
— 幸福 『南島譚』 青空文庫
組合は無限の金力を動かすことが出来た。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
この巨大な金力を自由にふるって、カラタール氏の入国を絶対にはばむことの出来る人物を彼等は求め始めた。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
『自分の義務は、多くの輩下を探し出し、金力を自由に駆使して、カラタール氏の入国入市を妨害することだった。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
それは無論金力の点では、僕と富山とは比較にはならない。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫