幾分
いくぶん
副詞名詞頻度ランク #15187 · 青空 3223 例
標準
somewhat
文例 · 用例
芸術家としての牧野さんは、幾分線が細過ぎたやうに私は思ふ。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
さういへば、ニコニコの底に、なんだかひどく悲しさうな色があつたのだが、また、何か云ひたげで遂に云はずじまひであつたが、人の悪口を云つてはならぬものとばかりに、相変らずの気持であつたのだらうと、幾分不憫でもあつた。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
而も、宿命であると分れば、人力で、幾分美を人為的に保存し増大せしめることが出来る。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
尤も該ノートの論旨を心得てゐれば心得てゐないよりは幾分宿命をいい方に転向させることが出来るといふものであらう。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
校庭は幾分赤味の勝つた砂の色で、閉ざされた教室々々の窓の硝子は雲母のやうに照れ返つてゐる。
— 〔私が貧乏で〕 『夏』 青空文庫
初冬の山と幾分か軽く視て、雪中の登山服装というほどの準備もしていなかったため、幾重の衣も徹されて、腹から股にかけ、薊で撫で廻されるような疼痛を感じ初めた、唇はピリッとして、亀裂するかと惑われ、その寒さにわなわなと骨髄から震動した。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
蚊帳が幾分でも空気の疎通を妨げるとすれば二、三人も狭い蚊帳に寝ていれば炭酸瓦斯の分量も外よりは多くなるかも知れぬ。
— 寺田寅彦 『蚊帳の研究』 青空文庫
今まで友だち附合いの青年を、急に夫として眺めることは少し窮屈で擽ばゆい気もしたが、私には前から幾分そういう予感が無いわけでもなかった。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
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some
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